びく石(石谷山)
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布施泰和・秋山眞人共著の 『巨石文明 超テクノロジーの謎』という本を読んだ。世界中の聞いたこともないような巨石について、 これでもか、これでもか、とわんさかと出ている。 それぞれの説明も詳細に渡り、本当にビックリさせられる。ほとんどが海外なのだが、 20ページに国内の龍穴、ピラミッド、巨石のマップがあり、 比較的近いところで、静岡県藤枝市のびく石に行ってみた。 |
GW中だったので、普通なら高速道路が3割引きになるのだが、
今年はコロナ禍で移動自粛のため、
休日割引が適用されないことが分かった。
片道1,000円の差は大きいと思い、
がんばって超早朝3時に起きて、0-4時に適用の深夜割引を使った。
4時前に厚木ICから東名に乗り、5時過ぎには藤枝岡部ICを下り、
6時少し前に、ふもとのびく石ふれあい広場に到着した。
本当は、山頂近くにも駐車場があり、
そこからの方がはるかに楽なのだが、
ゆるびく村というお店もあったりするのと、
大した距離ではないと勘違いしてしまい、
結局、1時間も登山をするはめとなってしまった(笑)。
おまけに、GWだというのに、店もすべて閉まっていた!?
(下山後の昼もしまったまま)
そのゆるびく村の前を過ぎて、小川沿いの山道を登って行く。
すぐに、真っ赤な浪切不動明王が、巨岩の上にすっと立っている。
まだ薄暗い山中だったので、少々不気味な感じ。
その先は、山の中なのに、斜面一面が竹林。
そのところどころに、巨石が鎮座している。
斜面に巨石があるので、転がし出しそうで、ある意味怖いのだが、
たくさんの竹が抑えてくれそうで、妙な安心感がある。
特に名前は付いていないようだが、非常に存在感のある巨石だ。
もう少し登って行くと、竹はなくなり、普通の森になるが、
やはり、ところどころに巨石が鎮座する。
磐座的な神聖な雰囲気を漂よわせるものもある。
何とも力強く、落ち着きのあるパワーを放っている。
そうして登り続け、ふもとから40~50分来たところで道路に出た。
かなり傾斜のきついところもあり大変だったが、
いきなりここまで車で来てしまうよりも、
多くの巨石に出会いながら登ってきて良かったと思う。
道路を渡って、10数mでついにびく石に到着だ。
茶摘みに使う竹かごの「びく」に形が似ていることからの命名らしい。
また、巨人伝説のダイダラボッチが琵琶湖の土をモッコで運ぶ途中で、
大井川をまたぐ時につまづいて、モッコからこぼれた石が
このあたりに群れる岩石群になったという。
横数m、縦10mくらいの非常に大きな石(岩)だが、
個人的には、登ってくる途中にあったいくつかの巨石の方が
パワーを感じたように思う。
気を発しているというよりも、
何かもわっとした空気に包まれているような感じだった。
びく石の裏のすぐ上が石谷山(通称:びく石)山頂だ。
標高526mとさほど高くはないが、ややきつめのハイキングだった。
山頂は、ベンチがあったりして休憩場所になっているが、
大きな石がごろごろしていた。
平石、大名石などと名前の付いたものも含め、所狭しと並んでいる。
全体として、パワースポット的な雰囲気が強く漂っている。
とても山頂にいるとは思えない独特な場所である。
帰路は、あまり同じ道を降りる気になれず、
近くのビオトーブガーデンや茶畑を見ながら、
舗装道路を大回りして、約2時間かけてびく石ふれあい広場まで戻った。