おおやま あふりじんじゃ 神奈川県伊勢原市大山355 御祭神:大山祗大神 ・ 高龗神 ・ 大雷神 |
大山は比較的近所なのだが、
15年か20年ぶりにやってきた。
記憶の中とは一部を除いて、
だいぶ雰囲気が変わっていた。
車で行くと、駐車場は殆どが1日1,000円だが、
伊勢原市営駐車場は、少し歩くものも600円だ。
まずは「こま参道」という、階段の続く巾3mほどの階段を昇る。
両側に、お土産屋、お食事処(豆腐が有名)、旅館などが並ぶ。
ここは、昔ながらの雰囲気だ。
※こま参道の「こま」は地元名産の大山駒の駒。
そこを15分くらいで抜けると、大山ケーブル駅に着く。
歩いて登ってもいいのだが、7月でかなり暑く、
素直にケーブルカーを利用した。
いつの間に、きれいな新型車両になっていた。
途中に大山寺駅があり、2駅目が終点の阿夫利神社駅だ。
ほんの数分で280mも上がってくれる。
降りて、少し階段を登ると、鳥居をくぐり下社に到着だ。
ここは、ミシュラン・グリーンガイド二つ星にもなっており、
とにかく眺めがスゴイ。
約15kmも離れた相模湾や、更に遠くの江ノ島、
房総半島まで見えることもある。
この日は天気がよかったこともあり、空が高く、
天と地の氣に満ち満ちていた。
阿夫利神社は、2,200年余り前の崇神天皇の代の創建
というから相当古い。
相模国のみならず、関東総鎮護の霊山と言われる。
主祭神の大山祗大神は、山の神・水の神であり、
また、大山が航行する船の目印となったことから
産業・海運の神としても信仰されている。
下社は標高約700mだが、
相模国一帯が見渡せるので、それも分かる気がする。
さて、ここまでは序の口で、本番はこれから。
本社のある大山の頂上へ向かう。
もうケーブルカーはなく、歩くしかない。
それも、いきなり、こんな長い急階段から始まる。
しかし、この階段すら、まだまだ序の口だった。
この後は、つづら折りの山道が続き、
下社を1丁目として、頂上の28丁目まで続く。
それも、階段のような整備された道は最初だけで、
その後は、自然の石だらけで、段差も大きく、
距離や標高差の割には疲れる。
途中、こんな石の門みたいな場所があり、
それほど強いものではなかったが、
結界のように少し雰囲気が変わってきた。
休み休み、約1時間20分かかって、やっと頂上に着いた。
頂上には、前社、本社、奥社と3つ社がある。
頂上は、下社より更に地の氣、天の氣が強い。
神社というよりも、寺というか修験場に近い雰囲気だ。
しばらく休み、昼食を済ませて、再び下社まで下山した。
下社から、別の登山道を200-300m進み、二重之滝へ行った。
阿夫利神社の摂社の二重社がすぐ脇にある。
巨岩が二段に分かれ、上段よりある時突如として
水が湧き出してできたという。
上の写真では比較的明るく写ってるが、
実際には日陰で、陰の氣が漂っている。
修験者の禊の行場だったらしい。
帰宅後に調べて分かったが、
創建から、752年までは山頂に霊石を祀る山岳信仰の
聖地「石尊大権現」だったという。
752年に東大寺を開山した奈良時代の名僧、良弁により
不動明王を御本尊とする神宮寺、雨降山大山寺が創建されて
明治の廃仏毀釈まで続き、現在の下社もそれまでは大山寺の本堂
であったという。
先日の八菅神社と同様、元は寺で、
神仏分離の際に神社に変わっていたのだ。