飯山観音 長谷寺(ちょうこくじ)神奈川県厚木市飯山5605 |
「はせでら」ではなく「ちょうこくじ」と読む。
まずは仁王門をくぐるが、2020年に改修されたばかりで新しい。
左右に金剛力士像が安置されている。
屋根にのった鴟尾(沓形とも言う)が特徴的である。
魔除けや火除けの意味があるらしい。
たまたま参拝者が少なかったせいもあるかも知れないが、
境内は深閑とし、柔らかい中にも少しきりっとした気が漂う。
鐘楼堂、イヌマキの木というのがあり、
普通はそれらに触れるべきなのかも知れないが、
個人的には、この朽ちてしまった木が気になった。
特に説明等もなく、落雷でもあったのか、詳細は不明。
ただ、悲しみと力強さの入り混じった氣を発している。
何が入っているのか、黒いビニル袋がいくつか根の周りに置かれており、
これをどけて欲しいと訴えている感じもした。
本堂は観音堂で、木の造作が丁寧で非常に細かい。
屋根とつながりに少々違和感を感じたのだが、
どうやら江戸時代に建てられて、当初は茅葺だったらしい。
白山神社(はくさん じんじゃ) |
一度、山を下りて、小鮎川沿いの龍蔵神社をお参りし、
また長谷寺に戻って、裏手の白山を登った。
静かな山道を10分ほど登って行くと、こんな木があった。
力強く、やや荒々しい氣を放っている。
もう数分登って行くと、ほぼ平らになって、
小さな池と龍の造作があった。「白山池」というらしい。
直径1mちょっとの小さな小さな池で、
山のほぼ頂上にあるにもかかわらず、
干ばつの時も含めて一度も枯れたことがなく、
雨乞いの霊地とされているそうだ。
飛鳥・奈良時代の僧侶行基が、この霊水の湧き出る池を見つけ、
ここを霊地と定め、白山神社ができた。
(上述の長谷寺も行基が創建者である)
石像があり、となりの石柱に「勅諡 神變大菩薩」と彫られている。
破損でもあって作り直したのか、頭部の色が違っていた。
神變大菩薩(神変大菩薩)とは役小角のことで、
行基は34才上で別人である。
てっきり、石像は行基かと思ったのだが・・・?
小さな神社ではあるが、山頂の一部というか、
比較的広い範囲に結界を張っている感じがある。
形としては神社になっているが、山岳信仰の場であり、
この大山や飯山周辺は、神社もお寺も修験場となっている。